kamichi2003-07-13

この土日はPFFで日比谷へ。
土曜は三池崇史監督の「牛頭」を。監督の希望でビデオ発売されてる作品ですが、コレ劇場公開しないのもったいない!ってくらいの傑作でした。…不条理すぎる世界なのに、この手の作品にありがちな、とっつきにくさみたいのがなくてよかった(まあ自分にとっては、ではあるけど)。とにかくおもしろかった。みんな観て欲しいって素直に思った作品です。ポン!
その後、新橋(銀座博品館のハス向かい)で蛍を見る(写真の特設小屋の中で見られる)。銀座から柳の木を贈られた岩手の方々がそのお礼にとホンモノの蛍を運んできて光る様子を見せようって素晴らしき企画。もう大感動でした。銀座で生まれた卵はまた岩手の自然に戻されて成虫になるんでしょうね。
日曜は巨匠たちのファーストステップなる、有名監督の初期の短編集のプログラムのひとつを観る。先日のCinefil Imagicaショートショートと何本かカブるんですが、どれもおもしろかった。ジュネ監督の「僕の好きなこと、嫌いなこと」なんか、内容はまんまアメリのエピソードの原型みたいだし、絵的にはデリカテッセンそのままという感じでルーツを見てしまった気分。このころからスタイリッシュなエログロ感がにじみ出てた。クラピッシュ作品も、ニヤリとするような展開がよかったし、ルコント作品もブラックなコメディ要素が強くて、なんか貴重なものが観られたなと思った。
その後は木場のMOT田中一光の回顧展を。偶然福田繁雄氏の講演会を観られた。一光にはちょっと触れただけであとはほとんど自分の作品の解説って感じで2時間近く話された。福田氏の作品は以前からすごいスキなんだけど、本人の考え方や作品制作の裏話なんかきいて、ますますスキになったかも。